胃潰瘍・十二指腸潰瘍(消化性潰瘍) セルフチェックと症状・原因、その治療について

胃潰瘍の『かいよう』とはただれるという意味で、胃の粘膜、内壁がただれる病気になります。胃酸やペプシンの働きが強まり内壁が消化されるためで、症状は、みぞおちの痛み、胸焼け、ゲップ、黒い便や貧血などで、原因は、ピロリ菌、解熱薬、ストレス、細菌・ウイルス感染、暴飲暴食などです。

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原因については、従来はストレスと考えられていましたが、現在ではストレスよりも、ピロリ菌が長期間滞在することにより胃の粘膜を傷つけることが多いと考えられておりますが、原因は単一ではなく、複合的であると考えられています。 

胃潰瘍とは?その原因は?

治療については、薬の開発が進み効果的な新薬も登場しておりますが、内視鏡検査でがんなどのより重篤な病気でないことを確認してから開始するべきです。

胃潰瘍の治療は?

胃潰瘍と十二指腸潰瘍を一つのページで紹介するのは気が引けて僭越なのですが、2つ合わせて消化性潰瘍と呼ばれています(消化器病学会のガイドラインにそのように記載されています)ので、同じページに記載しています。

胃潰瘍・いかいようとは?チェックリストで確認してみましょう

胃潰瘍の症状をチェックリストにしてみました。もちろん、他の病気の可能性もありますが、どれか一つでも該当すると可能性があります。これは複数該当したらではなく一つでも該当したらで、特に11~12は重篤です。

胃潰瘍チェックリスト

  1. みぞおちの痛みがある(特に空腹時)
  2. むねやけがする
  3. げっぷがでる
  4. 吐き気がする
  5. おうとする(嘔吐)
  6. 胃もたれがする
  7. 口臭がするようになった
  8. 食欲不振
  9. 体重減少
  10. 背中が痛い
  11. 血便がある(時々でも、特に黒いもの)(重篤です)
  12. 吐血する(重篤です)

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胃潰瘍の潜在的な患者数は人口比で1%。日本には100万人以上いると思われます。近年の治療薬の進歩が目覚ましく、強力な胃酸分泌抑制薬(H2ブロッカー、プロトンポンプインヒビター)などの登場で治癒しやすくなりました。

しかし、再発しやすい特徴は改善がみられず、長年悩まれている方も多いかと思います。ピロリ菌保菌者の再発率は高く、投薬だけでなく、内視鏡検査によるピロリ菌検査と除菌など抜本的な治療が望まれます。

一般的に胃潰瘍は、ストレスに起因するものと捉えられ、強力な治療薬の登場も相まって、重篤な病気と考えられなくなってしまっていることに加え、みぞおちの痛みとの患者様からの訴えで胃潰瘍とされがちの傾向もあります。

しかし、胃潰瘍でみられる自覚症状はより重篤な病気でも見られる症状と同じであり、検査をせずに決めてかかると、後日取り返しのつかない結果になりかねません。胃については症状の進展が早い傾向があるため、自覚症状があってから潰瘍の治療を始め、なかなか治らず2〜3年たった後に内視鏡検査をして、そこで発見されても手遅れのケースも十分考えられますので、ご注意ください。胃潰瘍であることを確認するためではなく、より重篤な病気でないことを確認するために内視鏡検査を行い、胃潰瘍の治療を開始すべきです。

胃の内視鏡検査は朝食をとらずに来院されれば、当院では予約なしでも受診可能です。胃の内部は患者様もご一緒にご覧になりながら確認してただくことも可能です。

 

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胃潰瘍(いかいよう)の症状は?

胃潰瘍チェックリストもご覧ください

胃潰瘍の自覚症状がある場合、その大半はみぞおち周辺の痛みです。
ですが、痛みのない、自覚症状のない人のほうが多いのが実情です。
他の症状としては、むねやけ、吐き気、嘔吐、食欲不振などがあり、進行すると出血することがあり、とても黒い便が観測されます。

①空腹時のみぞおちの痛み

胃潰瘍の自覚症状の大半はみぞおち周辺のいたみです。
痛む時期によって潰瘍の発生している部位がおおよそわかるといわれています。

  • 胃潰瘍 → 胃に食物が入ったころから出ていくまでの間に痛くなる、食事を終えたあたりから痛みが出てくる
  • 十二指腸潰瘍 → おもに早朝に痛む、空腹時に痛くなる

胃は空腹時(あくまでも胃に食物がない時痛む)と思われている方が多いかもしれませんが、上記の通り、胃に内容物がない時間帯は、胃潰瘍では痛まないことが多く、注意が必要です。

②〜⑨むねやけ、げっぷ、吐き気、嘔吐、胃もたれ、口臭、食欲不振、体重減少

これらの症状は、胃液が多く分泌され『胃酸過多』となった状態で現れる症状ですが、他の病気でも同一の症状が出ますので、胃が痛い→ストレス→気のせい と短絡的に考えて放置せず、内視鏡検査などで症状と原因を確かめて、より重篤な病気ではないことを確認されることをおすすめします。

胃液は『塩酸』もしくは『ペプシン』と呼ばれる酸性の強い液体が主成分となっています。正常であれば、胃の表面はこの酸性の強い液体に負けずバランスが崩れて『消化』され潰瘍が生成されてしまうと考えられています。

症状のない方のほうが多いことから、胃潰瘍が進行し、穿孔(完全に胃に穴が開く)して初めて激痛が走り穿孔性潰瘍と診断されることも考えられますので、ためらわず受診されることをおすすめします。

⑩背中が痛い

この症状としては、脊椎を支える筋肉が痛いなどということもあると思います。
内科的には、肺や心臓、すい臓を起因とする症状もあり、胃が原因で痛む場合は、潰瘍がすい臓近くまで進行した場合におこることがあります。なお、消化器の一つであるすい臓のがんでも背中が痛いという症状が起こります。
すい臓周辺については内視鏡に加え、超音波検査、CTなどを併用し、診断されることをおすすめします。

⑪下血

症状がひどい場合には出血し、便に血が混じることもあります。
出血部位が上位ほど便として体外に排出される時間がかかりますが、血液に含まれるヘモグロビンが胃酸の働きで塩酸ヘマチンに変化し黒くなります。
時間がかかるほど黒くなりますので、胃から出血していた場合は、大腸から出血した場合に比べ黒くなります。

⑫吐血

口から血の混ざった内容物を吐き出した場合

  • 吐血(とけつ) :消化器からの出血が原因。泡沫状でアルカリ性。
  • 喀血(かっけつ):呼吸器からの出血が原因。べたっとして酸性。

が考えられます。
吐血(とけつ)の場合は、おそらく、胃もしくは食道からの出血が疑われます。

症状が進行していなくて、胃からの出血が少量の場合は、血液中のヘモグロビンが塩酸ヘマチンに変化するので、コーヒーの残渣(残りかす)のような色、を示すことが多いです。

一方、大量に出血している場合には、鮮やかな赤色を示します。
血液が胃液にさらされていた時間と出血量により色は変化するので、留意は必要ですが、いずれにせよ、吐血は重篤な症状である可能性が高いので、見逃さず受診されることをおすすめします。
(参考:看護師試験第97回、午前15問)

高齢者の場合は胃潰瘍の出血が、狭心症や心筋梗塞のきっかけになることも知られています。

胃潰瘍・いかいようのメカニズムとその原因は?

胃潰瘍が発生するメカニズム

胃は胃酸(塩酸や消化液)というとても強い酸性の液体を出しています。
普段は摂取した食物の消化に寄与しているのですが、これが効きすぎて胃の粘膜まで消化してしまい、胃の壁が傷ついた状態になることです。

したがって、胃潰瘍は、消化液である胃酸やペプシンの働きが強まると同時に、胃粘膜細胞を保護する粘液・重炭酸塩、プロスタグランジンの働きが低下することにより発生します。

胃の表面の粘膜にとどまっている場合は、『びらん』といい、粘膜より下の組織に進行しているものを『潰瘍』と呼んでいます。完全に穴が開いたものは『穿孔性潰瘍』(せんこうせいかいよう)と呼んでいます。潰瘍が太い血管に到達した場合に、出血の症状を示します。

  • びらん ~ 組織の壊死が粘膜にとどまっている
  • 潰瘍  ~ 組織の壊死が粘膜より下に進んでいる
  • 穿孔性潰瘍 ~組織の壊死が進み、完全に穴が開く

胃潰瘍には慢性と急性があり、慢性は円形で単発する傾向があります。
急性の場合は、潰瘍が多発します。
早期に治ることが多いですが、再発を繰り返すケースもあります。

胃潰瘍の原因=ストレス?

一昔前まで、胃潰瘍の原因はストレスか暴飲暴食とされていました。
近年では、ピロリ菌保菌者と胃潰瘍患者の相関が高いことが知られるようになりました。
また、ここ数年では、消炎鎮痛剤、解熱鎮痛薬が由来のNSAIDs潰瘍やアスピリンなどの抗血液凝固剤の服用による発症が注目されるようになっています。
ピロリ菌とストレスの複合的要因と考えるのが、今日では一般的な見方であると思われます。

胃潰瘍の原因リスト

  1. ストレス
  2. 暴飲暴食
  3. 刺激の強い飲み物、食べ物の摂取
  4. ヘリコバクター・ピロリ菌
  5. 消炎鎮痛剤・解熱鎮痛薬の継続的服用に伴う副作用
  6. 抗血液凝固薬の継続的服用に伴う副作用

①ストレス

ストレスが直接的に胃潰瘍を発生させるとは考えにくいのですが、ある種の自律神経異常(副交感神経の活発化で胃液分泌が促進、交感神経が活発化で粘液の分泌が低下)があると胃潰瘍は発生しやすくなると考えられます。

  • 副交感神経の活動が活発になると ⇒ 胃液の分泌が活発に
  • 交感神経の活動が活発になると  ⇒ 胃の血管壁が収縮し血量が低下し保護粘液の分泌が低下

②暴飲暴食

暴飲暴食は、文字通り、胃に消化機能の促進を促します。
継続的な暴飲暴食で恒常的に大量の食料を胃に流し込むと、普段から大量の胃液を分泌するようになります。

③刺激の強い飲み物、食べ物

刺激の強い飲み物、食べ物の継続的接種も、胃液の分泌を促し②の暴飲暴食と同じく潰瘍の発生要因となります。

④ヘリコバクター・ピロリ菌

ピロリ菌の感染により、長期にわたり胃の粘膜がピロリ菌に暴露・さらされると、胃の粘膜に化学変化が起こり、胃の粘膜の保護する働きが低下してしまいます。
また、これに自律神経異常が加わり、潰瘍が発生すると考えられます。
慢性患者様の多くは、このメカニズムで、症状の快癒・悪化を繰り返しているものと考えられます。
胃潰瘍の患者様の7割から9割(文献により数字が異なりかなり幅があります)でピロリ菌が発見されていることから注目されています。

なお、70〜90%の方の発症原因がピロリ菌だとされると、それでは日本に住む方のピロリ菌の除菌が進むと日本から胃潰瘍という病気自体がなくなってしまうことになるはずですが、そうともならないような気がしています。ピロリ菌の除菌に成功しても、一定の再発率があるからです。
ピロリ菌の除菌が日本の制度として大々的に行われるようになったのは近年、ここ数年のことで、除菌・治療後の長期間にわたるエビデンスの集積はこれからであり、疫学的な調査が待たれるところです。
いずれにしても、原因としてはこれ(ピロリ菌)がすべてだ、と断言できないのが実情だと思います。

⑤解熱鎮痛薬の継続的服用に伴う潰瘍は、NSAIDs潰瘍とよばれており、2020年版の消化性潰瘍診療ガイドラインにも収載されています。

NSAIDsとは、非ステロイド性抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)のことです。
抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤の総称で、ステロイドではない抗炎症薬すべてを含み、一般的には、疼痛、発熱の治療に使用される『解熱鎮痛薬』とほぼ同義。

NSAIDsが効果を発揮する仕組みは、一ことでは言えませんが、プロスタグランジンという物質の産生を抑えることで、鎮痛・抗炎症作用を発揮します。
ただし、プロスタグランジンには、胃粘膜保護、粘液分泌やアルカリ分泌の増加、粘膜血流量の維持等の働きがあることが知られており、これを抑制すると胃粘膜の保護機能が低下し、潰瘍が発生しやすくなると考えられています。

同ガイドラインの記載によると、潰瘍のリスクは、NSAIDs非投与者かつピロリ菌非保菌者を1とした場合、ピロリ菌保菌者は18.1、NSAIDs投書者は19.4、ピロリ菌保菌者かつNSAIDs投与者摂取者は61..1となっております。(同ガイドラインBQ5-1)

また、酸分泌抑制剤を予防的に併用されていない場合の1週間以上投与時のNSAIDs起因の潰瘍発生率は、胃潰瘍14.2%、十二指腸潰瘍5.4%となっており(同ガイドラインBQ5-2)、継続服用開始後、3か月以内の発生リスクが特に高いようです(同BQ5-3)。

近年では、医師の処方なく薬効の高い優れた鎮痛薬が一般御薬局で入手可能となっております。
コロナ禍などの影響から、ストレスに起因する体調不良、頭痛などで同剤の服用を継続した場合には、潰瘍発生リスクが高まることも考えられます。
酸分泌抑制剤の併用、もしくは、服用をやめる、といった細心の注意が必要と思われます。

⑥抗血液凝固薬の継続的服用に伴う潰瘍の発生

抗血液凝固薬は、血栓の生成を予防し血液をサラサラにする効能を持ち、心筋梗塞や脳梗塞などの持病をお持ちの方に処方されることの多い薬です。
NSAIDsと同じくの副作用があり、潰瘍の発生を促す効果も知られていますが、鎮痛薬NSAIDsに比べ発症リスクは低いことも報告されています。

ただし、抗血液凝固薬の場合は、鎮痛薬NSAIDsの場合と異なり、抗血液凝固薬の服用をやめることによる不利益のほうが大きいことが容易に想定され、抗血液凝固薬の服用をやめるという選択肢は一般的ではないと思われます。
(2020年版消化性潰瘍診療ガイドライン)
服用中止は絶対に自己判断せず、かかりつけ医に相談の上、行うことをおすすめします。

胃潰瘍の診断は?

胃カメラ・内視鏡検査を実施して診断するのが、間違いがないと思われます。

前述の通り、患者様の自覚症状の訴え『みぞおちが痛い』だけで胃潰瘍と判断し、治療を開始するのは得策ではなく、より重篤な病気でないことを確認してから、治療を開始すべきだと思います。

現在では、経鼻内視鏡と麻酔によって、比較的患者様の負担の軽い方法で、即座に検査の実施が可能です。患者様も映像を同時に確認しながら施行します。(来院当日に食事をしていないことが前提です。)

また、近隣の医院、クリニック様にかかられている患者様の検査依頼・紹介を受け、検査を行い、連携して潰瘍だけ治療するケース、元来のかかりつけ医のもとで治療を行うケースもあります。かかりつけ医がみている慢性疾患のほうがコントロールの難しいケースがあるためです。

胃潰瘍の治療は?

①食事療法・食事制限

  • 激しい症状があるときは、食事制限を行います。もっとも食べたくても食べられないかもしれません。
  • 服薬による効果や時間の経過で症状が軽くなったところで、食事療法になります。
  • やわらかいものを回数を分けて摂取します。胃を不用意に刺激しないためです。消化液の分泌を強く促さないためです。
  • なお、日本ではあまり推奨されていないようで、特に欧米諸国での話になりますが、牛乳(バニラ・アイス)は胃酸を中和する作用が期待できると考えられています。
  • その後は医師の経過観察のもと、一定期間が経過し症状が緩和したら、普通食に移行します。たばこ、カフェイン、お酒は禁忌すべきです。

注意 タバコは再発の大きな要因となりますので禁煙が前提となります。

②投薬治療

薬による治療が中心です。
出血穿孔などの合併症がない潰瘍だけの場合、おそらく、2カ月程度で治癒するケースが多いと思います。

  • 胃酸の分泌を抑える薬、胃の粘膜を修復する薬を服用します。
  • 状況によっては、消炎鎮痛剤や薬の組み合わせを検討します。
  • ピロリ菌の除菌を行います。

胃潰瘍の最大の特徴は、再発しやすいことです。ピロリ菌保菌者の1年経過時の再発率は70%以上になります。実際には内視鏡検査時に保菌していることがわかればまずほとんどの場合除菌しますので、この数字は除菌に失敗した場合と考えていただいて結構です。除菌が成功していた場合は10~20%前後と考えられています(文献によりバラつきあり)。

もっともありえないとは思うのですが、胃潰瘍の検査時に内視鏡検査を実施していない場合は、除菌していない(できません)ので、この場合は治癒してもこの確率で再発することになります。

③内視鏡的治療

出血を伴う胃潰瘍には、まず内視鏡的止血術を施行します。いまでは、おそらく穿孔でなかった場合には外科的治療は選択されないものと考えられます。

④外科的治療

穿孔が疑われる場合は、今でも外科が対応するのが一般的です。

ここから先は、外科領域のお話になります。当院も連携先の病院に紹介させていただくことになりますが、その外科の先生の治療方針に従っていただくことになりますのでその点おお含みおきください。

一般的には、潰瘍といえども穿孔していた場合、腹膜炎の心配があることなどから胃の2/3ほどを切除する術式が一般的だったようです。

しかし近年では、穿孔は小さいことが多く、穴の大きさに対し切除する部位の大きさなどへの配慮から、大部分を温存する術式、開腹するのではなく、腹腔鏡による穿孔部を閉鎖と腹腔洗浄、胃から漏れ出た物質の回収が可能になり、かつての開腹手術と同水準の成績があるようです。

今では、侵襲が小さく入院日数の短い術式が望まれており、腹腔鏡による処置が多いようです。

さらに、あまり例がないものの、入院後の、経過と管理の行き届いたケースでは、保存的治療が選択されることもあるようです。

ピロリ菌がある場合は除菌が成功すれば、潰瘍の発症、再発が激減します。

胃潰瘍の検査と治療

このように、治療を開始するには、まず潰瘍以外に重篤な病気がないこと、また潰瘍かどうかを確定する必要がありますので、内視鏡検査を行ってから、がんなどではないことを確認してから治療を行います。内視鏡検査については、来院当日に施行できますのでお気軽にご相談ください。症状が強めでなくとも、長い期間続いているようだと、別の病気を気にしないといけませんので、検査を受けていただくことが重要だと考えております。

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日頃から気をつけて予防することも重要ポイントになります。喫煙や飲酒、暴飲食を避けストレスをためないようにすることが大切です。

十二指腸潰瘍

十二指腸潰瘍とは?

胃液は食べ物を消化するため大変強い酸性をしています。この胃液がなにかしらのきっかけで胃や十二指腸の組織を溶かしてしまい、様々な症状を引き起こします。

十二指腸潰瘍の主な症状には、みぞおちの痛みがあります。他に腹痛、背中の痛みなどです。十二指腸に潰瘍がある場合は、夜間やお腹が空いている時に起こりやすく、食べ物を食べると症状は軽減します。吐き気やおう吐、胃もたれや胸やけといった症状が出ることがありますが、無自覚な場合も多く、進行してしまうと出血、穿孔、狭窄などが起こり、便に変化が現れます。

十二指腸潰瘍の検査は、エックス線検査と内視鏡検査を行います。より詳しい診断ができるのは内視鏡検査でその診断をもとに治療が開始されます。

十二指腸潰瘍の原因は?

ストレスや暴飲食、飲酒や喫煙、そしてピロリ菌です。

胃潰瘍よりもピロリ菌が原因の場合が多いかもしれません。(最近わかり始めていますので断定まではできません)。若年の保菌者で胃の萎縮が始まっていない場合で胃の中の酸が多くなっている状態の方に十二指腸潰瘍となっているケースが多いようです。

十二指腸潰瘍の治療は?

十二指腸潰瘍の場合、食事療法などは予防として使うことができず、しかも再発率が高い病です。ですが、消化によく柔らかいものを食べる、少しの量を数回に分けて食事をする、といった方法をとることで潰瘍ができるのを防ぐことができます。

十二指腸潰瘍の治療については胃潰瘍とほぼ同じです。

新井病院(北海道十勝)

診療科
総合内科、消化器内科、胃腸内科、内視鏡内科、禁煙外来、生活習慣病健診、人間ドック

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は予約が必要です。

胃カメラ(胃内視鏡検査)は、受診当日、予約なしでも検査が可能です。ただし、検査前は絶食していただく必要があります。詳しくは胃カメラのページをご覧ください。

受付時間
午前8:30~11:30 午後13:30~16:30
開院は8:00。16:30までにご来院下さい。
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