がん
膵臓がん
膵臓がんは、喫煙、飲酒、肥満、糖尿病などが原因で発生する病気であると考えられます。特に、喫煙による膵臓がんのリスクは高く、非喫煙者に比べて発症する可能性は1.6倍以上と言われています。肥満や糖尿病なども発症するリスクが高くなります。BMIが30を超えている方は、そうでない方に比べて3.5倍の確率で膵臓がんを発症します。
日本人の死亡原因の1位であるがんの中でも、肺がん、胃がんなどに続いて4位です。外科手術によって切除しても再発する可能性が高く、5年以内の生存率は20パーセントから40パーセント程度とかなり低い水準です。
膵臓がんの症状は、初期状態では自覚症状が殆ど無い場合が多く、検知や診断は困難を極めます。超音波検査やレントゲン検査、内視鏡にCT、MRIなどを使用し消化器系の異常が見られないか診断することが多いですが、それでも発見が遅れてしまうことが多いのです。
しかし、早期発見できれば、膵臓がんであっても生存率は低くありません。
治療は、外科手術の他に放射線治療や化学療法などがあります。
膵臓がんには、他のがんと同様にステージが決められており、初期段階のステージ1であれば腫瘍の大きさが2cm以下でリンパ節転移が無い状態です。そこから、腫瘍のサイズが2cmを超え、リンパ節転移が見られれば徐々にステージが上がっていきます。離れた臓器にも悪性腫瘍の転移が見られている場合は、ステージ4の末期状態であり、この状態では治療は困難を極めます。
初期状態であれば放射線治療によって完治することも可能ですが、ステージが進んでしまうと効果が期待できないことが多いです。化学治療は抗がん剤を使用することによって、悪性腫瘍の転移を予防する治療方法です。副作用に注意して、経過観察を徹底していく必要があります。他にも免疫療法や温熱療法などがありますが、治療に対して化学的根拠が確認されていない点に注意が必要です。